ニュコールアーミーボックス サンプルロスター
ニュコールサンプルロスターの特徴はシャスールが持つホバー推進を利用した、驚くべき程高い移動力にある。移動力と地形をうまく活用したヒットアンドラン戦術を身に着けよう。
またこの編成のカギとなるのは電子戦と指揮能力を両立したベテランジャーボアの存在だ。NSDFサブリストのベテランリーダールールを使用することですべてのジャーボアが2CPを持っている。
対戦相手より多めのオーダー/命令を駆使し、ハッキングで弱体化させ、オーダーで味方部隊を強化し、自慢の移動力で隠れた敵を追い詰めてとどめを刺してゆく連携を覚えよう。
★はじめに
ニュコールプレイヤーはジェットパック特性で使用できる特殊移動について理解しておくと戦術に幅が出るぞ。ジャーボアがこのルールを使えるぞ。
・移動ルールの「クライミング/登攀(とうはん)」(p23):通常の対戦相手が使用する垂直移動のルールに対する理解
・ 高所とカバー(p25):高い場所でのカバー効果について
・ ③高所の確認 (p27):高い場所を位置どる利点
・【JETPACK:X】(ジェットパック/ジェット推進機)(p48):ジェットパックムーブルールで出来る事とできないことを理解しよう!
★★100TV編成★★
(※サブリストNSDF編成を使用)フォースリーダーはどちらのジャーボアでもよい。
◆グループ1「強襲支援部隊」 40TV
<プライマリーユニット:GP(30TV)>
08 シャスールガンナー
08 シャスールガンナー
07 シャスールヘルファイアー
07 シャスールヘルファイアー
<セカンダリーユニット:RC(10TV)>
10 ジャーボア 9+フラッグキャノン-1+ベテラン(ベテランリーダー)2(☆CGL)
◆グループ2「攻撃部隊」 60TV
<プライマリーユニット:SK(50TV)>
11 キュラシェロングガンナー
11 キュラシェグレナディア
14 シュヴァリェハンマー
14 シュヴァリェ
<セカンダリーユニット:RC(10TV)>
10 ジャーボア 9+フラッグキャノン-1+ベテラン(ベテランリーダー)2(☆CGL)
一番扱いやすいGPとSKグループの部隊構成だ。
◆グループ1
概要:
コストが安く高い移動力を持つ部隊だ。相手を削ったり牽制したりするのが目的で、移動力と地形を上手く使って生き残ることが仕事の部隊だ。
作戦目的と初期配置:
GP部隊は【ホールド/目標を防衛せよ】を選択して、マーカーを置く場所を考えながら守りやすい地形の近くに配置しよう。移動力を生かしたヒットアンドランで敵を攪乱するのも仕事になる。
運用イメージ:
この部隊にはベテランにアップグレードした電子戦機のジャーボアがセカンダリーユニットにいるが、初期配置ではECM+で護るが、攻撃部隊には随伴せずに常に戦場の後方で地形に隠れるように位置どるように心がけよう。このモデルはベテランリーダーサブリストを使用してベテランにされており、2CP(コマンドポイント)を持つ。
ECM+があるのでアクションは、シャスール部隊で攻撃する目標へのECM攻撃に使用しよう。最初に物陰でレッツゼムハブイットオーダーを使用し、トップスピードを宣言、このラウンドにシャスール舞台で仕留めたい敵にECMアタックを仕掛けたら、残りの移動で地形の影へと戻ろう。あとは最終ラウンドにホールドマーカーの確保に回せれば十分だ。
GPグループのシャスールはホバー移動が可能で高い移動力を持つ。彼らはトップスピードを選択することで、地形から大胆に飛び出して相手を背後から攻撃したり、相手の地形が使えない場所まで移動して攻撃したあとに、手近な防御地形に隠れることができるだろう。また、自軍配置ゾーンの近くにコントロールマーカーを配置する【ホールド/目標を防衛せよ】作戦目的を選択することで、コンバットスピードで攻撃時だけ顔だしすることもできる。
ヘルファイヤーが装備するライトバズーカー(LBZ)は正直飾りだ。この武器を思い出すのは、装甲が高い相手の後ろを取れそうなときだけでいい。基本的にはライトロケットパック(LRP)の攻撃を中心に使うと良い。一方で、ガンナー型の持つミディアムオートキャノン(MAC)は標準的な攻撃力を持つ武器だ。この武器で狙うのは装甲7以下のモデルが望ましく、装甲8以上のモデルに対してはLRPに切り替えてゆこう。
ラウンド後半まで生き延びることが出来たら、高い移動力を駆使して相手のコントロールマーカーの妨害に走らせるといいだろう。
◆グループ2
概要:
汎用的な対応力を持った主力攻撃部隊だ。GP同様、この部隊も強化されたベテランジャーボアが追随する。2種類の攻撃モデルは移動速度に違いがあるため、まとめて運用せずに小分けにして使用する。
作戦目的と初期配置:
攻撃力を重視したSK部隊は【ペイブ ザ ウェイ/敵戦力を漸減せよ】を選択。GP部隊の機動力を考える場合【キャプチャー/目標を制圧せよ】も悪くない選択肢だ。この場合、2ホールドマーカーをシュヴァリェで確保し、残りは突出した敵を叩きながらキャプチャーのために前進するのも良いだろう。
SKグループはあまりまとめて置く必要はない。運用イメージと合わせて配置のイメージも紹介する。
運用イメージ:
このグループは性能が違う武器を装備しており、多様性のある一方で各モデルごとに少しテクニカルな運用が必要になる。
キュラシェグレナディアはミディアムグレネードランチャー(MGL)を装備している。この武器はクリップル/中破したモデルのへのインダイレクト攻撃で真価を発揮するだろう。Blast特性には自分のセンサーレンジで「LOSがある(=部分カバーの)」モデルにインダイレクト射撃をすれば、相手の部分カバーを無視できる。
また、この武器の最適射程は短いが、Burst:1特性はインダイレクトのペナルティと相殺できる利点になる。最適射程の視界内にクリップル/中破状態の手負いのモデルがいる場合は、あえてインダイレクトファイアを選択する事で攻撃側が2D6、防御側が1D6の状況を作り出しやすく、高確率で止めを刺せるのでチャンスが有れば狙ってゆこう。
また、射程ぎりぎりの攻撃は命中率が下がるため頑張っても1D6攻撃になってしまうことが多い、そういう時は開き直ってトップスピードを選択し、「当たれば儲け」の精神で相手のカバー修正をが使えないインBlast+ダイレクト攻撃する手もある。この時相性がいいのオーダー/命令は「レッツゼムハブイット」ではなくダイスをリロールできるようになる「コーディネーテッド アタック」だ。
キュラシェロングガンナーとシュヴァリェハンマーはヘビーライフル(HRF)を装備している。この武器は射程、命中、攻撃力共に優れた兵器だ。このモデルは他の味方モデルとは違い「一番戦場を見やすい位置」や「敵または味方のコントロールマーカーが見やすい場所」に配置すると良い。もしこのモデルが置けそうな丘の上や建物などがある場合は、初期配置で奥の方においても良い。
ライフルが持つPrecise特性は適正距離で+1Rの命中補正が入るのでたとえ相手が地形でカバーボーナスがある場合でも、装甲7以下のモデルを積極的に狙っていこう。
シュヴァリエハンマーの場合はReact+特性を持っている。この特性は消費することでフォーカス/集中にも使用できるため、上手く使えばトップスピードで移動中の敵にカウンターを入れたり、カバーに守られた敵を気にせず打ち抜いたりできるだろう。
また、シュヴァリェハンマーは強力なライトフィールドガン(LFG)も装備しているためこちらがメインの攻撃手段になるだろう。この武器はやや射程は短いものの、直接射撃/ダイレクトアタックと間接射撃/インダイレクトアタックの両方で使用できる。
この部隊はやや長い射程を活かして戦場のやや後ろからペイブザウェイを意識したターゲットを狙ってゆこう。
LFGは複数数モデルを攻撃するAOEモードと装甲値10以上のモデルにも有効なAPモードの使い分けができる万能武器だ。この武器はニュコールサンプル編成では必殺の攻撃なので、オーダーで強化してダイレクト射撃で使用する場合は、React+特性を消費するフォーカス/集中オプションで+1D6攻撃修正を乗せてゆきたい。
シュヴァリェにはReact+特性がある。この特性は無償で「リトリレーション/報復」や「ファイヤーミッション/支援砲撃」リアクションを行うのに使用できるものだが、それらを行う代わりに攻撃を強化する「フォーカス/集中」オプションにも使用できる。
基本攻撃ダイス2D6+レッツゼムハブイットオーダー1D6+バースト1D6+フォーカス1D6を使うと5D6攻撃は格上のモデルにも一矢報いることができる必殺の攻撃だ、通常型のシュヴァリエは【ペイブ ザ ウェイ/敵戦力を漸減せよ】目標を選択した場合は、ヘビーオートキャノン(HAC)でフォーカス攻撃を積極的に狙っていこう。
またこのモデルの持つミディアムアーティラリーロケット(MAR)は長距離を直接狙える攻撃手段だ。地形防御が甘い敵を狩りだそう。この武器にはFire:1特性があるので攻撃が命中したモデルにはさらにファイヤースペシャルダメージ(p30)が発生するぞ。
この部隊にもベテランにアップグレードした電子戦機のジャーボアがセカンダリーユニットにいる。GP部隊のジャーボア同様、ECM+があるのでアクションは、この部隊で攻撃する目標へのECM攻撃に使用しよう。最初に物陰で列つゼムハブイットオーダーを使用し、トップスピードを宣言、このラウンドに仕留めたい敵にECMアタックを仕掛けたら、残りの移動で地形の影へと戻ろう。あとは最終ラウンドにホールドマーカーの確保に回せれば十分だ。
★★150TV編成★★
これはアーミーボックスで組める150TVの例だ。100TVで使用した編成に多少のアレンジを加え、以下の第3グループを追加したものだ。
◆グループ1「強襲支援部隊」 40TV
<プライマリーユニット:GP(30TV)>
08 シャスールガンナー
08 シャスールガンナー
07 シャスールヘルファイアー
07 シャスールヘルファイアー
<セカンダリーユニット:RC(10TV)>
10 ジャーボア 9+フラッグキャノン-1+ベテラン(ベテランリーダー)2(☆CGL)
◆グループ2「攻撃部隊」 60TV
<プライマリーユニット:SK(50TV)>
11 キュラシェロングガンナー
11 キュラシェグレナディア
14 シュヴァリェハンマー
14 シュヴァリェ
<セカンダリーユニット:RC(10TV)>
10 ジャーボア 9+フラッグキャノン-1+ベテラン(ベテランリーダー)2(☆CGL)
◆グループ3「支援部隊」50TV
<プライマリーユニット:SK(37TV)>
11 キュラシェロングガンナー
11 キュラシェロングガンナー
08 シャスールガンナー
07 シャスールフレシェット
<セカンダリーユニット:RC(13TV)>
13 ジャーボア 9+フラッグキャノン-1+ベテラン(ベテランリーダー)2+コマンディングオフィサー3(☆CO/フォースリーダー)
◆100TVからの変更点
100TVの編成に、第3の攻撃グループを追加したものだ。
◆グループ3
概要:
狙撃や強襲などの遊撃に使用する予備戦力のSKグループだ。
作戦目的と初期配置:
機動力を重視した2つ目のSK部隊は【キャプチャー/目標を制圧せよ】を選択する。2ホールドマーカーを足の遅いシュヴァリェと戦場の後方にいるジャーボアで確保し、残りは、前半ラウンドは戦場の自軍よりエリアでヒットアンドランで敵戦力の低下に専念し、後半は豊富なオーダオ/命令リソースを使用しながら、突出した敵を叩きながらキャプチャーのために前進させる。
このSKグループは前衛と後衛の2グループに分かれて配置される。攻撃部隊や強襲支援部隊が撃ち漏らした敵にとどめを刺してゆくようなハイエナ的な運用を目的とする。敵が無傷な場合はなるべくまとまって攻め立てるのが良いだろう。
運用イメージ:
このグループ第1グループと第2グループの中間に位置する部隊だ。特に撃たれ弱いジャーボアとシャスールはその移動力を生かしてトップスピードでのヒットアンドランを心がけるようにしよう。
他部隊同様、最初にジャーボアのECMアタックで標的を疲弊させ、次にオーダー/命令で強化した味方部隊で標的を追い詰めよう。キュラシェのHRFでまず相手を中破させ、次にシャスールの移動力を生かしたヒットアンドラン攻撃でとどめを刺してゆくのが理想だ。
この部隊はパンチ力はそこまでないが削りに特化した部隊ともいえる。第1グループと第2グループの仕事の中間を埋めるように使うと良いだろう。ヒットアンドランが成功し、後半ラウンドまで生き延びることができるならばキャプチャーも達成できるだろう。
★サブリストを使ってみよう★
ニュコールは6つの個性的なサブリスト(p168-169)を使用できる。ここでは各リストの特徴やおすすめのアップグレードについて紹介してゆこう
【専用共通ルール】
2つのルールはニュコールの多様性を表しているが、必ずしも必要なものでもない。お好みで使用すると良いだろう。
【NSDF(ニュコール セルフ ディフェンスフォース)/新同盟自衛隊】
「ベテランリーダー/経験豊富な指揮官」は非常に使い勝手の良いルールだ。コマンドモデルは自由に指定できるため、ベテランコンバットグループの制限ルールにとらわれずにピンポイントで強化ができる。
「ハイスピード ロードラッグ/スピード狂」はモデルの生存力を底上げするルールだ。条件さえ満たせばほぼすべてのモデルが利用できるためベテランリーダールールとの相性が良い。
【PAK(ポート アーサー コーア)/ポートアーサー軍団】
ニュコール内のCEF勢力で多様なCEF系列の兵器を使用できるようになる。
特に「アクワイアドテック/鹵獲技術」ルールで使用できるようになるホバータンクやホバーカーは優秀な戦闘力になるだろう。
【HAPF(ヒューマニスト アライアンス プロテクションフォース)/人文主義同盟防衛軍】
HAPFはサウス寄りのニュコール勢力だ。「サウザン サープラス/サウス時代の軍備」はサウスモデルリストを解禁するため、サウス=ニュコール同盟軍団を作ることができる。
また、彼らが愛用する「ファイヤードラゴン」「サジタリウス」「ハタイロイ」を使用する場合には、「エキスパート/達人」によって強化できるのも面白い。
【KADA(ハイレッディンアーミー)/ハイレッディン市軍】
地下闘技場をモチーフにした軍隊で、「ヒーローズ オブ ザ アリーナ/闘技場の英雄達」と「ザ ブルート/凶獣」は自由なモデル改造を後押しする。調子に乗ってデュエリストだらけにすると圧倒的モデル不足に陥り大きく戦闘力を落とすので注意が必要だ。
「チャレンジャーズ/挑戦者達」ルールによりユニットのロールをあまり気にしないで組めるのが使いやすい。
【TH(テンプルハイツ)/テンプルハイツ民兵団】
謎の多神教の聖地には謎の人々が集まる。「ジーネイト パイロット/遺伝子強化兵」はデュエリストモドキを量産できるルールだ。1アクションのギアモデルをお値ごろで強化できるので使い勝手が良いだろう。
「ジーネイト ワーデン/遺伝子強化護衛官」ルールを活用すれば、インディペンデントオペレーターで活動するデュエリストグループを2つ用意してコストを稼ぐことも可能だ。
【HSCSA(ハード スクラブルド シティ ステーツアミー)/小都市国家混成軍】
中小都市国家の寄せ集め軍で、「シティー ステーツ デタッチメント/都市国家分遣隊」ルールにより、コンバットグループごとに全く違う編成ルールを使用できる満漢全席のような何でもできてしまう編成だ。細かい注釈は非常にスペースを使うので、コンバットグループで使用できる各都市国家軍の概要に振れるにとどめようと思う。
《ランスポイント市》特殊配置ルールが可能でサウス寄りの編成ができるようになる。
《フォートニール市》 シャスール系モデルの強化と、ベテランユニットの制約にとらわれない部分的なベテラン強化で戦力を強化できる。
《プリンスゲーブル市》 ノース系の編成が可能になり、EWスキルを強化できる。
《エレク市 /ニネベ市》 ノースまたはサウス系の編成が可能になり、限定的だがベテラン化しなくてもベテランアップグレードリストを利用できるようになる。
★軍拡に向けて★
ニュコールの特徴的なモデルとして以下のようなものがある。
シャスールMkⅡ(SK/FS)p171
シャスールをさらに高機動にカスタムした機体で、戦場の高い場所への移動を助けるJerPack特性がある。またPI/操縦スキルが高くAgile特性を持つため生存性能も向上している。
フルグラント型は優れた光学兵器のライトパーティクルアクセラレーター(PLA)を装備できるため、ECM攻撃代わりに使用できて非常に重宝するが、このバリエーションは3.1版で追加されたモデルなので、残念なことにLPAはモデルに付属しておらず、改造でそれっぽいものを用意留守か、パーツオーダーで別途Light Particle Acceleratorを注文する必要がある。
またポートアーサー軍団があるニュコールは設定的にCEFの装備も使用している。このためCEFのフレームが使用しているLPAをCEFプレイヤーから譲り受けて使用するのも良いだろう。そう「現地改修機」だ。
エスピオン(SO/SK)p137
比較的コストがかからない特務ギア。癖が無い代わりに使いやすい性能をしている。シャスール同様フルグラント型を使用するにはパーツオーダーが必要になる。
アーバレスティア(SK/FS)p176
大型の攻撃機で脅威のホバー移動可能な装甲9モデル。移動速度もそれなりにあり、特性と攻撃力とコストのバランスが良い。1機か2機控えでいると心強いモデルだが、設定よりひとまわりほど大きい非常に重量感のあるメタルモデルで組み立てが大変だという欠点を持つ。
ユサール(FS)p176
戦車タイプと歩行タイプの商品から選べるギアストライダーだ。アーバレスティアが攻撃寄りの選択肢だとすると、ユサールは防御寄りの選択肢になるだろう。
他国のギアストライダーと違って2アクションしかないモデルだが、大型のヘビーロータリイキャノン(HRC+Apex特性)と本体の砲塔ザックに装備された主砲は十分な攻撃力を発揮できるだろう。